第87回 屏風絵になるような武蔵野のまちづくりをめざす  |  政治・選挙プラットフォーム【政治山】

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【LM推進地議連連載/リレーコラム47~地方議員は今~】

第87回 屏風絵になるような武蔵野のまちづくりをめざす (2014/5/28 東京都武蔵野市議会議員 深沢達也氏/LM推進地議連会員)

関連ワード : 東京 武蔵野市 深沢達也 

政治山では、政策立案を行う「政策型議員」を目指す地方議員らで構成される「ローカル・マニフェスト推進地方議員連盟」(略称:LM推進地議連)と連携し、連載・コラムを掲載します。地域主権、地方分権時代をリードし、真の地方自治を確立し実践するために設立された団体のメンバーが、それぞれの実践や自らの考えを毎週発信していきます。現在は、全国47都道府県の議員にご登場いただき、地域の特色や問題点などを語っていただく「リレーコラム47~地方議員は今~」を連載しています。第87回は、東京都武蔵野市議会議員の深沢達也氏による『屏風絵になるような武蔵野のまちづくりをめざす』をお届けします。

◇      ◇      ◇

武蔵野市の概要

 人口     約14万人

 世帯数    約7万4000世帯

 面積     約1万3000平方キロ※人口密度は全国で第2位

 位置     杉並区に隣接し多摩地域の東端

 面積     約1万3000平方キロ※人口密度は全国で第2位

 財政力指数  1.43(2012年度)

 市政施行   1947(昭和22)年

(主な特色)

(1) 自治の気風とフロンティアの精神。明治維新直後の「御門訴事件」、明治22年の停車場(現武蔵境駅)の誘致は市史に残る。近年では、全国に先駆けたコミュニティーバス「ムーバス」の運行。市民運動によるストリップ劇場追放など、地域から進路を切り開くという精神、自分たちのまちは自分たちでつくるという自治の気風は武蔵野市民と行政の伝統といえる。
(2) 市政への市民参加。個別課題では、ごみ焼却場の場所決め、武蔵境駅北口再開発等で実績
(3) 財政力。好不況にかかわらず大幅に落ち込むことなく健全性を保つ。
(4) 郊外都市化の中で武蔵野の面影を残す雑木林を市民、行政あげて守る。
(5) 平和への希求。1944(昭和19)年11月24日、中島飛行機武蔵製作所に対し米軍による空爆を受けた。戦後は平和を求める運動が続き、2011(平成23)年には11月24日を平和の日とする武蔵野市平和の日条例を定め、市をあげて平和運動に取り組む。

課題、議会の様子

(課題)

(1) 第五期長期計画(2012年~2021年)の第1回調整計画の策定
(2) 公共施設の再配置
(3) 新たなコミュニティー構想の形成
(4) 市内3駅周辺の新たなまちづくり
(5) 緑被(りょくひ)率の回復、向上
(6) 待機児童対策をはじめとした子育て施策
(7) 地域防災システムの構築
(8) 財政援助団体のあり方について

(議会の様子)

(1) 現員数23人(定数26)。7会派で全会派とも3人、会派に属さない議員は2人。
(2) 常任委員会を中心に、陳情や市民要望に対し、現場視察や市民との懇談会等が適宜行われている。
(3) 議会への市民参加、長期計画策定に対する議会の関わり方など、議会のあり方、役割をめぐる議論が、議会基本条例を設置すべきかどうかの問題と併せ、集中的に行われている。

「都市のとなりのユートピア」 武蔵野のまちづくり

(1) 百年の大計のまちづくり。政治の役割の大きな1つは、現在の国土、郷土の姿を今までよりも良い姿で次代に引き継ぐことである。
(2) 過去(歴史)と対話しながら未来を描くことがビューポイントと確信する。私は、「屏風絵」になるようなまちづくりを主張してきたが、「武蔵野図屏風」と題した作品が江戸中期にあったことを発見した。未来の地域づくりには、足元にある遺産と先人の足跡を見つめ直すことが視野の基本になければならない。
(3) 自然と人間の生活の調和。武蔵野市は、国木田独歩の「武蔵野」の舞台となっている。落葉樹の林に代表される自然の中に人間の生活が調和することの素晴らしさをうたっている。まちづくりの基本理念は、自然と人間の生活の調和と考える。
(4) 武蔵野学の提起と未来への可能性。武蔵野のイメージは、続く雑木林であり、広範な関東の大地、旧武蔵国がルーツである。最近、「武蔵野学」が提起されている。今もし「東京八景」があるとすれば、その1つに数えるべき、武蔵野の原景を残したまちづくりをめざしたい。
(5) 歴史的資源を生かす。歌川広重の「名所江戸百景」に、「井の頭の池弁天の社」がある。現在の井之頭恩賜公園の弁財天が、山並みを向こうに七井の池とともに、美しく描かれる。また、広重の「武蔵野の不二」は、葛飾北斎の「武蔵野」とともに、武蔵野から見た富士山を描いている。これを生かしたい。
(6) 「吉祥寺」のまちづくり。このたび吉祥寺駅駅舎が改築された。駅舎内の南北自由通路が拡幅整備され、回遊性の向上とともに、南口にある井の頭恩賜公園の緑のムードが北口にあふれ出るというコンセプトから、南北を見晴らせる空間もできた。駅南口は、広場造成事業を進めており、南口のまちづくりが大きな課題となる。市は、先だって、地域ごとに建築物の高さ制限を定める施策を打ち出した。駅周辺と、駅舎から公園にいたる広い空間をどんなまちにするか。市をあげて取り組む課題であり、百年の大計のまちづくりが求められると考える。私は、井の頭恩賜公園の緑と雑木林のムードを生かした、市歌にもある「山並みあおぐ」まちづくりを目指したい。

※文中の「武蔵野図屏風」は、江戸東京たてもの園(小金井市)で入手した「武蔵野文学展」と題する冊子の冒頭に、その写真が掲載されていた。これは「武蔵野文学散歩展-都市のとなりのユートピア」と題し、平成16年(9年前)に開催され、その際刊行されている。「都市のとなりのユートピア」とは名言と思い、使わせていただいた。

著者プロフィール
深沢達也氏深沢 達也(ふかざわ たつや):昭和28年1月生まれ(61歳) 武蔵野市吉祥寺東町に在住 武蔵野市議会議員(6期)在任中 栃木県足利市出身 慶應義塾大学経済学部卒 家族 妻、長男、長女
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